こんにちは!人事の原です。
当社ではコロナの影響を受け、3月末より全社員がリモートで勤務しています。事前に環境を整えていただいたおかげで、業務は特に支障なく進めることができています。ただ、日々コロナの拡大が深刻になる中、人事として大きな悩みが発生しました。それは、「4月1日入社の新入社員の受け入れをどうするか」です。結果的にはすべてオンラインにシフトし、無事予定通り4月1日に新入社員を受け入れることができました。これからオンラインに変えることを検討されている方もいらっしゃるかと思うので、検討の段階から少しお話させていただきます。
前提として、これまでは入社日に社内で対面でのオンボーディングや環境設定をおこなっていました。PCの配布や環境設定、会社の説明、配属部署受け入れ等、入社当日にやることは意外に多いのです。
そこで「4月1日入社の新入社員の受け入れをどうするか」の問いに対して、いくつか選択肢を出しこのように検討しました。
- 入社後しばらくお休みしてもらう
➡コロナの収束がまだ見えず終わりが見えない、新入社員の不安を煽る、会社としての損失も増える。(△)
- 入社日に新入社員・人事・情シスが出社し、必要な作業を行う
➡コロナ感染のリスクを背負ってまで出社する必要があるのか、このような状態下で従業員を出社させるのは会社として問題ないか。(✖)
- オンライン受け入れ
➡経験はないが、必要な環境を構築してPCを配送できたら可能なのでは?➡各部署に確認、検討が必要(〇?)
情シスのNさんに確認したところ、自宅で環境を構築した後にPCを新入社員の自宅に届ける事が可能とのことなので、オンラインでの受け入れにチャレンジすることにしました。
これが3月30日16時、ここからが早かったです。
3/30 16:00
まずは、これまで入社当日に行っていた工程を洗い出してみました。
入社日当日(対面)
・入社挨拶
・PC等配布
・環境設定
・会社の制度等について説明
・各部長から各部門のミッションや構成等について
・配属部署受け入れ
後日(対面)
・保険証お渡し
3/30 16:30
これをオンラインで行うため、以下のように再構築しました。
・PC配送(入社前に)
・環境設定 ※オンラインでサポート
・PCログイン
・アカウント設定
・社内システム設定
・入社オリエンテーション
・ミッションとスピリット
・制度
・組織構成
・各部長から各部門のミッションや構成等について
・入社の挨拶
・配属部署受け入れ
これを検証した結果、全ての工程がオンラインで対応可能ではあることはわかりました。一点残った課題は、直前に決まったためPCの到着が入社日の朝に間に合うかわからないという点でした。
3/30 17:00
最初に構想していたものは、PCが朝に間に合う前提で設計していました。そこで、到着時間が遅延しても進めることができるよう、構成を再考しました。ここでのポイントは、私物のPCで対応できるもの、会社支給のPCでないと対応できないものを分けたところです。
▼私用PCで対応可能なもの
・入社オリエンテーション ※後回し可
・ミッションとスピリット
・制度
・組織構成
・各部長から各部門のミッションや構成等について
・入社の挨拶
・研修ビデオ視聴
・PC到着まで時間が空いてしまう場合
・現場の受入まで時間が空いてしまう場合
▼会社PCでなければならないもの ※これを後回しにしました
・環境設定
・PCログイン&環境設定
・社内システム設定
・アカウント設定
このように、作業環境によってできることできないことを切り離して考え、様々な状況に対応できるように再構築しました。
3/31 10:00
前日の朝になり、翌日朝にPCが届くかまだわからない状況でした。そのため、PC到着が遅延することを前提としたスケジュールで決行することになりました。その後新入社員へこのスケジュールを共有。事前に初出勤日が遅れるかもしれないと伝えていたので、いきなり前日に言われて驚いたかもしれません。(笑)
3/31 16:00
私物PCで問題なくオンラインで話せるか確認のため、新入社員とテストを実施。幸いなことに特に大きな問題なく通話することができました。
4/1 10:00~
オンラインオンボーディング
新入社員の方々含め関係各所皆様へは直前にかなり柔軟な対応を依頼させていただいたのですが、快く引き受けてくださり非常に有難かったです。皆様のご協力のおかげで、スムーズに事を進めることができました。オンラインでの受け入れをすることができたということはもちろん、作業環境を鑑みたオンボーディングを再構築できたこと、通常フローの改善点や別の選択肢があることに気づけたことは大きな成果だと思います。
最後に、入社後の課題として、健康保健証のお渡しが遅れる可能性がありました。コロナの影響で健保組合も受付に制限を設けているからです。そのため、健康保険証の代わりとなる「資格取得証明書」を発行しました。健康保健証がいつ届くかわからない状態が続くのは、新入社員にとって大きな不安になってしまいます。こうした証明書を発行する事で、彼らの不安を少しでも払しょくできたらと考えました。
これからまだ先行き不透明な状況が続くと思いますが、今だからできることも沢山あると思います。その時々の変化に対して柔軟に対応することが最も大切だと、身をもって感じました。
今後の手続きや他の場面にも活かしていこうと思います。では!