リンクバルのインフラエンジニアの内藤 @akito_naito です。
インシデント管理ツールは、インシデントがあった際のもろもろを行ってくれるツールです。主な機能は、メールや通知をしたり、担当者のシフトを管理したり、担当者がすぐ確認できない場合は他の担当者にエスカレーションをするなどをしてくれます。
リンクバルではインシデント管理にPgaerdutyのBusinessプランを使っていました。2022年の7月に年払いの契約更新があり、料金が高かったため、他のツールへの移行を検討していました。
他のサービスと検討した結果、PgaerDutyのFreeプランがベストとなり、Businessプランから乗り換えました。
この記事では、どうやってツール・プランを決めていったかを紹介します。参考になれば嬉しいです!
目次
インシデント管理の要件
闇雲に乗り換え先を探しても決まらないので、まず前提条件や要件を整理しました。
現状のリンクバルのインシデント管理の前提と、乗り換え先サービスにおける要件は以下のとおりです。
- インシデントの初期対応にあたるメンバーは5人
- 増やす予定は今の所なし
- インシデント時の通知にSlackと電話が使えること
- Datadogのアラートをもとにインシデントが作れること
- 現在の料金より安くなること
規模や要件の少なさから、最低限の機能があるツール・プランにしたいと思っていました。
候補を絞る
要件から、候補を絞っていきます。
Datadogのインテグレーションがあるか
まず、要件の一つがDatadogと連携できることなので、Datadogにインテグレーションがあるサービスを調べました。
電話ができるか
もう一つの要件である電話ができるサービスを候補に残していきます。基本的に、ひたすら料金ページを見ていきます。例えばPagerDutyなら https://www.pagerduty.com/pricing/ です。
ここで候補が一気に絞られます。
料金が今より安いか
契約しているPagerDutyの年払いが1ユーザー$39なので、それより高いサービス・プランを候補から消します。
Slack通知ができるか、エスカレーションポリシーを作れるか
ほとんどのサービスは可能、またはサービスサイトですぐわからないことが多かったため、候補の数は変わりませんでした。
上記を画像のようにスプレッドシートに簡単に記録して調査を進めていました。
有力候補を試す
要件から絞れるだけ絞ったら、有力候補を実際に使ってみます。
ほとんどのサービスは、Freeプランやトライアル期間があるので、無料で試せます。私は、以下の4つのサービスを試しました。
初見サービスなので設定は手間で時間は少しかかりますが、実際に要件を満たせるかと、使いやすさを最低限確認するだけなので、すごく時間がかかることはありません。ただし、闇雲に試すといたずらに時間を消費するので、事前になにを確認するかは整理しておきましょう。
試してもわからない部分をサポートに質問する
気になる部分で、試したり調べてもわからなかった箇所は、サポートに質問します。例えば、今回私は以下をサポートに伺いました。
- BusinessプランからFreeプランに切り替えられるか→NG
- 月の電話/SMSの上限数100はサービス内で確認できるか→NG
- 月の電話/SMSの上限数100の起算日はいつか→月初
PagerDutyは日本語をサポートしていないので、サポートとは英語でのやり取りのため、英語が超苦手の私にはネックでしたが、Google翻訳フル活用で時間は取られませんでした!
本番に近い設定で実運用する
要件は満たせて、使いやすさも特に変わらなかったので、無料で必須要件を満たしたPagerDutyが第一候補となりました。
最後に、Freeプランで、現在利用しているPagerDutyのアカウントに近い設定を主要サービスで行い、しばらく実運用してみて、運用に耐えるか最終確認します。
結果、問題なかったので、PagerDutyのBusinessプランの乗り換え先は、同じPagerDutyのFreeプランに決めました!
おわりに
小規模の会社・サービスはPgaerDutyのFreeプランで十分なケースが多いと思うので、現在有料のサービスを利用している方は、検討してみてください!
今回は決め方の話だったので、別記事でどういった設定をしたか、Datadogとの連携方法を紹介します。
リンクバルでは、エンジニア含めて絶賛採用中なので、気になる方は、私とカジュアル面談ぜひしませんか? ガチのカジュアル面談なので、ツールの決め方やPagerDutyについて話すだけでもOKです!
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